千葉のバイク便で、同僚との絆を深めた話
私は東京都に住んでいる24歳の会社員です。
千葉のバイク便を使った事で、同僚との絆を深めた話をしたいと思います。
私の会社は東京都心部にあり、関東一帯から社員が集まります。
もちろん千葉から出勤してくる社員も、かなり多くいます。
会社で一番仲のいい同僚は、千葉県の市原市から出勤するO君という人で、
新入社員の頃から机が隣通しで、喋るうちに自然と仲良くなりました。
また、配属された部署の新入社員は、私と2人だけでした。
そのため、必然的に私と彼は仲良くなっていきました。
入社1年目の頃はとにかく覚えることが多かったです。
そのためO君との絡みは会社内だけでした。
入社2年目になると、仕事に慣れてきたためそれなりに余裕が出てきます。
仕事終わりに飲みに行ったりするようになりました。
去年の夏頃からは、休日に遊ぶことも多くなりました。
基本的にはインフラが整備されているため、東京で遊ぶことが多いですね。
1度だけO君の地元である千葉まで遊びに行ったことがあります。
とは言っても千葉市で有名なラーメンを食べに行っただけですが・・・
O君が住んでいる市原は、さらにその下なので遊びに行ったことがありません。
「今度は市原まで行くか~w」なんて話をしていた矢先・・・
去年の9月に、関東地方は台風に見舞われました。
私が住んでいる東京は「一般的な台風被害」といった感じで、
「風は強いが室内にいれば問題ない」程度でした。
(東京都内でも地域によっては、被害が大きかったようですが)
そこまで大きな事態だとは思いませんでした。
しかしテレビを見てみると、千葉県のほうは被害が大きいと報道されているのです。
私の脳裏にはO君が浮かびました。「あいつ大丈夫かな」と思ったのです。
テレビでは「千葉県の茂原が大きな被害」というような報道だったので・・・
市原市がどのような被害に遭っているかは不明でした。
私はなぜか「まぁ千葉も広いから…市原は大丈夫だろうw」とスルーしました。
なんともポジティブな解釈をしてしまいました。
「何かあったら連絡来るだろ」と思った私はそのままテレビを消しました。
そして何事もなかったかのように、ネットフリックスで映画を見ていました。
「・・・バルス!!」
それから約1時間が経った頃… なんとO君から電話が来たのです。
どうやら千葉県市原市も、茂原同様に大被害に遭っていたそうです。
O君は電話で「停電でスマホが充電できないから長電話はできないけど」と前置きし、
「もはや市原市は陸の孤島状態で、簡単に移動することできねーわ」と言います。
そして「水と電池と食料品が欲しい」と。
理由は断水もしてるから愛犬も水を飲めていない」と、不安そうでした。
すでにスマホの充電はなくなりそうだったので・・・
「あー、何とかするよ」と彼に言って、私は電話を切りました。
私は何らかの手段を用いて、市原まで届けようと思ったのです。
私は実家暮らしで、自宅には車があります。そのため「車で届けようか」と考えました。
しかしO君は電話で「孤島状態」だと言っていたわけです。
仮に道が通じているとしても大渋滞していることでしょう。
またツイッターで情報収集してみると、土砂崩れなどで水没した車も多いことを知ります。
そのため「ワイの車に何かあったら0君が死ぬ事より困るわw」と私は思いました。
結果的に、私は以前会社で利用したことのあるバイク便を使うことにしました。
バイクであれば小回りも利きますし、細い裏道も通れます。
とりあえずバイク便に電話をすると、すぐに集荷に来てくれることになりました。
正直「東京都も台風被害に遭っているため、バイク便は来てくれないのでは」と・・・
私は不安になっていたのですが、問題なくバイク便は集荷に来てくれました。
そしてバイク便の運転手に、水と電池と食料品を渡して・・・
O君の住所を伝えて、集荷作業を終えました。
道は荒れていると思うので、バイク便が届けてくれるかも不安でした。
しかしバイク便の運転手は「できる限りのことはします」と言うので、心強かったです。
数時間後O君から電話があって「荷物が届いたこと」を教えられます。
本当に2時間ほどで届いた事に驚きました。
このようにして、水と電池と食料品が、O君の手元に届けられらというわけです。
大切な同僚の力になれたので、絆も深まったかなと思ってます。

Man riding a bike in the tunnel at night. High ISO.